大相撲の貴乃花親方（元横綱）が9月25日に、公益財団法人日本相撲協会に対し、”年寄退職”の旨の引退会見を行いました。
ここでいう年寄りとは、年寄（としより）とは、公益財団法人日本相撲協会（以下「協会」）の構成役員のことです。通常は親方とも呼ばれており「年寄」が主体となって相撲協会および大相撲の運営を行っています。
年寄りの中でさらに役職があり理事/監事/役員待遇委員/委員/主任/参与/平年寄になります。
気になる給与ですが、貴乃花親方の場合、現在委員となっていますが、役員待遇委員の給与等は、理事又は監事と同等額で、年収1,500万円から1,600万円と言われています。
今回の記者会見で、退職する理由や、弟子たちがどうなるのか？そして今後の自分の進路など発表されていました。
まず、記者会見最初の挨拶では貴乃花親方が今おかれている状況と、年寄り退職の決断に至った内容を説明でした。
8月7日日本相撲協会より、協会が依頼された外部の弁護士の見解をふまえたとする書面が届きました。
その書面では、告発状は事実無根な状態においてなされたものと結論づけられておりました。
これに対してわたくしは書面で告発状の内容は事実無根ではないことをご説明してまいりましたが、その後、告発状の内容が事実無根な内容に基づいてなされていることを認めないと親方を廃業せざるを得ないという有名無形の要請を受け続けてまいりました。
さらに今般日本相撲協会理事会においてすべての親方は一門のいずれかに所属しなければならず、一門に所属しない親方は、部屋を持つことができないという決定がなされたとのことですが、同時にわたくしはいずれかの一門に入るための条件として告発の内容は事実無根な理由に基づいてなされたものであると認めるようにとの要請を受け続けておりました。
しかしながら内閣府公益認定等委員会に提出した告発状は事実無根な理由に基づくものではございません。
真実を曲げて告発は事実無根だと認めることは私にはできません。
一方でこのままでは、どの一門にも属することができません。これでは貴乃花部屋に所属する力士たちは相撲を続けることが困難になり安心して鍛錬精進することができません。
このような状況において断腸の思いではございますが、貴乃花部屋の所属しております力士、床山、および世話人は全員継承者である千賀ノ浦部屋に所属先を変更させていただき、わたくし貴乃花光司は年寄りを引退させていただくことが最善の道であると苦渋の決断するに至った次第です。
皆様方におかれましてはわたしの弟子たちに変わらぬご厚情ご声援をいただきますよう師匠として最後のお願いを申し上げるものでございます。。
告発状の内容は？
この告発状については、２０１８年3月９日に貴乃花親方のブログにも書かれています。
告発状の内容についてですが、内閣府公益認定等委員会に対して相撲関連協会に立入検査や適切な処置をお願いする内容です。
内閣府公益認定等委員会とは、民間有識者で構成され、公益性の認定や公益法人の監督に係る審議を行っているところです。
弟子たちが行く千賀ノ浦部屋とは？
我が千賀ノ浦部屋は笑顔が絶えないアットホームな部屋です。
大相撲の世界に飛び込んでみたい君の連絡を待っています！
ご興味のある方、入門希望者をご紹介いただける方、お気軽にご連絡ください。
親方と栃の山が対応いたします。https://t.co/n9K1wLK9ST#sumo pic.twitter.com/VbiEzKmY4b— 千賀ノ浦部屋 (@chiganoura_beya) 2017年2月4日
所属先の千賀ノ浦部屋の千賀ノ浦親方はもともと貴乃花部屋に所属されていた親方ということで、当時から貴乃花部屋のお弟子さんたちを育ててくれた人なんだそうです。
今回の件によって貴乃花部屋のお弟子さん全員の要望で千賀ノ浦部屋に移動されるとのことです。
貴乃花親方の今後は？
今後、協会に対して何らかの措置をすることはしないけども、個人的に弟子たちが相談してきたときに相談相手になりたい。
また、現在ある貴乃花部屋の稽古場を継続して使えるようにしたいということでしたが、貴乃花親方本人も今後のことはまた決まっていないとのことを話されていました。
今回の会見で一番印象的だったのが、進退後の自分の立場や、仕事ではなく、貴乃花部屋のお弟子たちの今後のこと。
そして、相撲界の未来のことで貴乃花親方は改めてものすごく大きいものを見据えて動いているんだなということが伝わってくる会見でした。
それぞれの立場でのそれぞれの考えや意見があるかと思いますが、相撲の未来がさらに明るいものになるものになるといいですね。
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